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篠山左官教室2

2008年07月09日 09:26

篠山左官教室の続きのお話です。
実は教室には以外な目的があったのでした。
篠山左官組合とは本当に面白いところで、

とにかくボランティア精神が旺盛です。

特にこの会長さんはすごい。

「ボランティアが生きがいやねん。」

と、うれしそうに語っていました。

この教室も会長はじめ、篠山左官組合員の人たちのボランティアで成立しています。

頭がさがります。本当に。

 さて、今回のブログの本題なのですが、

実はこの教室には隠された目的が存在するのでした。

「左官技術を勉強するためのものじゃないの?」

と、思われがちですが、

確かにそれはひとつの理由です。

しかし、ただ左官技術を勉強して稼ぎを良くするためだけではありません。

左官屋さんは文化財の保存をしていく重要な担い手で、

だから、昔からの技術を伝承する場所が必要なのです。

実際、今回の黒磨きの技術も

半分以上の参加者にとって無用なものらしい。

っていうのも、これを自分の家でやってほしいお施主さんは

めったにいません。かなり金額のかかる技術ですし、

普通の住宅メーカーの家ではまったく必要のない技術です。

でも、この技術を教室で教えているのは、

昔からの建物を修復保存するためなのです。

恥ずかしながら、私は左官屋さんが文化財保存のために、こんなに重要な役割を

担っているとは知りませんでした。しかも自ら音頭をとって技術の伝授

をおこなっているなんて。

建物の構造なら、形として残るので、

後で骨組みを見たら大体のことは分かります。

しかし、左官仕事は見た目には、配合や塗り方が分かりにくい場合が多い。

しかも、時代はすごい勢いで変化していて、左官仕事が少なくなって
 
来ている昨今、今は使わない昔の技術はすぐに忘れ去られてしまいます。

しかも、技術は技術で支えられているのが、この世界。

左官と鏝(コテ)はひとつで二つで、技術があってもそれ専用のコテがなければ

仕事が出来ないのです。

 左官仕事が昔は住宅建築では需要な役割を果たしていましたが、

今は住宅メーカーの家ではほとんど左官仕事はありません。

あっても、昔のハンドメイドのコテが必要なレベルではなく、

今危機に瀕しているのは左官業よりもむしろ、コテをつくる鍛冶屋さんなのでした。

いい鍛冶屋がいなければ、伝統技術を守り続けることは出来ません。

そう感じた久住さんはじめ、左官の親方連中は

特別な教室を開いて、技術を広めつつ、教室に鍛冶屋さんを呼んで、

コテを売って、鍛冶屋を潤わせることを決めたのでした。

教室に来た鍛冶屋さんは、鏝は売れるし、使い手の意見をしっかり聞くことができ、

それを活かして、また鏝作りができるわけです。

今は2件の鍛冶屋さんがコテを作っているそうです。

その中でもいいコテを作れるのは一人か二人。

しかももう若くない。

教室を開き、左官業を盛り上げ、仕事を作り、そして、自分達を

支える鍛冶屋を養う。

そこまで考えて左官屋さんはこういった活動をしているのでした。

この活動か結実することを願います。いや

応援していこうと決めました。

ほんとうに左官屋さんには頭が下がります。

そんな熱い左官屋さんに感動して、

左官屋さんでもないのに、私が参加することになりました。

また、左官教室及び篠山左官組合の活動をお伝えします。



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